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最新号 8月の奈労連新聞

最低賃金は大幅引き上げを【1面】

奈良県最低賃金改定審議会始まる

奈良労働局に意見書を提出する松本俊一議長と竹末和美事務局長。
(奈良労働局にて)

奈労連・松本議長が意見陳述

奈良県最低賃金改定審議会が始まり、奈労連・松本俊一議長が意見陳述を行った。

松本議長は、奈良県と大阪府、京都府との県境問題、格差は解決されないと指摘し、地域活性化の視点から、奈良県は目安を大幅に超える引上げに踏み込む必要があると強調した。

中央審議会はプラス28円の引き上げ目安を行い、ABCDランクいずれも一斉に引き上げを求めた。

奈労連は毎年、意見陳述を行うとともに、宣伝行動、意見陳述配置、議員訪問、意見書、異議申し立て、自治体要請、意見書採択運動を重ねてきた。今秋の国政選挙での各政党の政策にも注目したい。

意見陳述(要旨)

先日、中央最低賃金審議会で一律で28円引き上げる目安が出されました。全国一律で、過去最大の引き上げ額という画期的な内容で、一定私たちの要求してきた事が形になりつつあると評価はしています。しかし、まだまだ「全国一律いますぐ時給1000円、めざせ時給1500円」の要求には道半ばであり、これからの奈良地方最低賃金審議会の奮闘に期待したいと考えています。

この1年半以上に渡るコロナ禍ではっきりした事、それはエッセンシャルワーカーの賃金が低すぎると言う事です。医療、介護、生協のようなスーパー小売り、清掃業等、 社会にとって無くてはならない労働者の賃金が余りに低すぎる。この2021年の春闘でも「エッセンシャルワーカー」の賃金を引き上げなくてはいけない」と言うのは労使の共通認識になった。世論もそれを後押しする状況。しかし個々の企業内での労使交渉では限界があり、社会全体の強制力が必要になる。そこで最も重要になるのが最低賃金。

格差、貧困のひろがりの中で、その是正を実現する為には全国一律の最低賃金制度がその引き上げとともに必要です。奈良県の低さも深刻であると同時に全国の最賃格差は200円以上であり、これは許されるものではない。政府は方針では賃上げ時の助成金を拡充し中小企業を支援するとあります。

コロナ禍に立ち向かう上で最低賃金の引き上げは重要な柱で、それによって多くの労働者の収入が増え、経済が再活性化していきます。今、最低賃金を大幅に引き上げることは長いスパンで考えると労使共にメリットのあることです。中央が一律の引き上げ目安を示した今年は地方審議会の動向が大きく注目を集めます。

主張 【1面】

主張

不眠が健康に影響【2面】

奈良労働局・尾形賢一監督課長を講師に夏季労働学校開く(7月18日、奈良県教育会館)

講演を行う尾形賢一氏。7月18日、奈良県教育会館にオンラインでも公開した。

奈労連と県春闘共闘会議は、奈良県労働局の尾形賢一監督課長を講師に夏季労働学校を開催した。

尾形氏は約90分にわたって「睡眠」と健康について講演。睡眠時間と心臓疾患のリスク調査(米国)、うつや死亡の危険率についてのグラフを紹介。具体的な指標を示し、「睡眠衛生」の大事さを強調し、朝は太陽の光で、体内時計をリセットすること、良質な睡眠がとれる条件になっているかと見直しを問いかけた。

交代制勤務の疾病リスクも示した。仕事に出かける前の仮眠や飲食のあり方についても夜勤には高カロリーは不適切など、詳しく説明した。

ご支援いただいた諸団体等の皆様方へ【3面】

奈良学園大学教員7人に対する解雇・雇止めの無効と地位確認を求めた裁判
控訴審で裁判上の和解成立

平素より私たちの解雇・雇止め撤回闘争にご支援をいただきありがとうございます。私たち奈良学園大学教員7人は、2017年3月に解雇・雇止めを強行されたため、地位確認、未払い賃金等の支払いなどを求め、奈良地方裁判所に学校法人奈良学園を提訴しました。

昨年7月、5人の解雇は無効、2人の雇止めは請求棄却との判決がでましたが、双方控訴し大阪高等裁判所で控訴審を闘ってきました。裁判長が控訴審判判決を前にして和解解決を呼び掛け、双方が真摯に応じた結果、今年5月25日に控訴上の和解が成立することになりました。

2人の原告は大学教員として現職復帰。残る5人の原審原告は合意退職することになりました。

解雇・雇止めを阻止するための闘争で約3年、解雇・雇止めが強行され裁判闘争に入って約4年という長い闘いは今回の和解でようやく終止符を打つことができました。大きな枠組みにおいて良い結末が迎えられたと考えています。

私たちは奈労連と関西私大教連による全面的支援を受け当初より闘ってきましたが、この間、両上部団体を通じて全労連や日本私大教連および両組織傘下の各労働組合、また関係諸団体・組織、多くの市民の皆様、仲間の皆様とつながることができ、物心両面から力強く支えていただきました。貴重な時間を割いて署名、傍聴、宣伝行動などの支援も受け、励まされてきました。

この度、訴訟上の和解により全面解決することができたのは、私たちの闘いに理解を賜った皆様方と共に総力戦を闘うことができた成果と考えています。長い闘いが全面的に解決できましたことにつき御報告を申し上げる次第です。

2021年7月
原告団・奈良学園大学教職員組合
奈労連・一般労組奈良学園大学支部、関西私大教連

※報告文は長文のため抜粋し、編集部の責任で読者のみなさんへお知らせします。

勝利!退職金未払い事件【4面】

奈労連一般労組マロン支部

7月27日、大阪地裁第14民事部にてマロン支部組合員27人の退職金の未払い分として、約800万円近くの支払いが確定した。賃金未払いや解雇などの問題をたたかい、最後に残った退職金支払いの奈良地裁判決、大阪地裁への会社側控訴、和解協議進行中の社長の死、本社土地・建物の競売などを経て、組合員に支払われる額が決定した。

この間、職場がバラバラになっても、あきらめずに取り組んできた組合員の粘り強いたたたかいが勝利を導いた。

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お知らせ・行事予定

8月の日程

2日(月): 原水禁国際会議(オンライン)
5日(木): 近ブロ会議
6日(金): 原水禁広島大会
奈労連常任幹事会
7日(土)〜17日(火): 教育会館閉館
9日(日): 原水禁長崎大会
25日(水): 社保総会

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