最低賃金　時給1500円で年収300万円を超えたい【1面】

若者は切実、アンケートから明らかに
奈良地方最賃審と労働局長に「意見書」提出

「奈良は低すぎますね」と声をかけていく通行人がいる。

「物価がどんどん上がり、実質賃金は下がるばかり。近隣府県と比べてあまりにも低い奈良県の最賃は異常です」「奈良県の最賃を引き上げないと、若者は大阪に出ていきます」など『ひとことアンケート』を集め、奈労連は奈良労働局長と同最賃審議会（伊藤眞一会長）に意見書を提出した。

街頭宣伝で訴える

奈良県の最賃改定決定の審議が始まり、奈労連では近鉄筒井駅前など街頭宣伝も行なっている。
　昨年の改定では、奈良は10月から896円。最高額は東京の1072円、加重平均は961円となっている。加重平均を上回る地域は7つにとどまっている。近畿圏では大阪1023円、京都968円のみが上回り、奈良との格差が大きいままだ。

最賃は地域の賃金水準に大きく影響

最低賃金審議会には、奈労連から毎年意見陳述を行なっている。
今年は奈良弁護士会から調査に基づいた陳述を求める要望が強い。

奈労連の竹松事務局長は「消費者物価指数が高騰し、家計は厳しい現実に直面しているが、賃金引き上げが追いついていない。奈良県内の市町村職員の賃金も全国平均を下回る。自治体の非正規労働者、清掃や警備業務、ファストフード店、介護職場などの求人は時給設定で、最賃ぎりぎりに貼りついている。引き上げは労働者のよりどころであり、とりわけ非正規率の高い奈良県の労働者賃金水準を大幅に引き上げることが求められる」と訴えた。

主張 【1面】

人類の危機“核兵器”【2面】

「私たちにできること」被爆国からの発信

かじゆいか市会議員らが先頭になって行進。

NATO（北大西洋条約機構）首脳会議は7月11日、『首脳声明』を採択した。
　戦略核戦力は「安全保障政策の最高の保障」であり、「核兵器が存在する限り、NATOは核同盟であり続ける」と宣言した。
　このことに原水協は断固抗議。国際緊張が高まる今、核兵器の完全廃絶を求める運動が全国の平和大行進である。
　8月4日から広島で世界会議が始まる。奈良県原水協も参加する。

大阪への引き継ぎ（6月30日、柏原市役所前）

奈労連・松本俊一議長が「6月6日より県内網の目行進、全自治体への要請を行ってきた。御所市で禁止条約への参加を求める決議が採択された。山添村の村長は、全部の自治体が決議すべきと述べられた。大阪のみなさん、よろしくお願いします」と挨拶。横断幕を大阪へ引き継いだ。通し行進者の村上厚子さんは「奈良のみなさん、ありがとうございました」と感謝を述べた。

定昇込み1万円の満額回答【3面】

待遇改善への一歩を評価
奈良新聞労働組合

奈良新聞本社（奈良市）

団体交渉が6月20日に開催され、組合が要求していた1万円のベースアップに対し、会社は満額の「定期昇給込み1万円」を回答した。定期昇給は4月に2500円あたり、要求額については7月の賃金支払いから残る部分のベアを実施することになった

奈良新聞労組・松本裕行委員長は「ベアは組合が長年にわたり要求してきたもので、物価高騰への対応にとどまらず、待遇改善面で大きく評価している」と報告。

組合は、就業規則の改定や特別休暇の取り扱いも議題として交渉を粘り強く続けている。

関電は原発再稼働するな【4面】

株主総会宣伝行動

　6月28日、大阪南港ATCホールで行われた関西電力の株主総会に向けて、全労連近畿ブロックは宣伝行動を行い、参加者に向けて老朽原発動かすな、自然エネルギーへの転換をと訴えた。
　ほかに反原発、NPO株主の会などもビラ配布を行った。途中、大きく手を振って激励する人もあった。奈良県からは2人が参加し、近畿全体では20人が参加。

老朽原発・高浜1号動かすな！緊急集会
関電本社前行動（7月23日）

国と関電の暴走を止めようと、関西各府県を中心に380人が参加。奈良県からも10人以上が参加した。
主催者を代表し、福井県の林広員さんが挨拶し、関西各地から老朽原発反対運動の報告がされた。
原発ゼロ・被災者支援奈良のつどい実行委員会もアピールした。