近畿県内で賃金格差広がる【1面】

「奈良から東京・大阪へ向かう若者」
奈良最賃審議会に異議申し立て

最賃審議に先立ち賃金室長に意見書を提出

奈労連の松本俊一議長は、最低賃金の改定答申に対し「1000円に到達するにも遠く低いもの。1500円なければ人間らしい生活ができない。それは都市部や山間部にかかわらず、働く人たちの切実な願い。大幅な引き上げに向けての再審議を求める」と異議申し立てを行った。

　賃金はコロナ感染が広がる以前から、低く抑えられ、非正規労働者が増加する下で、最低賃金での労働者が増え、希望しても正規の求人が見当たらない。奈労連にそうした相談、訴えがある。

　竹末事務局長は「県の経済力や労働者の生活、地域の将来を左右する最低賃金が果たす役割は大きい。労働者の賃金改善の期待が高まっており、最低賃金大幅引き上げの社会的貢献度を斟酌し、再審議を求める」と申し入れた。大阪、京都、兵庫などは1000円を超え、近畿圏内で奈良県との格差が拡大。1日も早く1000円に到達し、1500円まで引き上げることが求められている。しかし、昨年の答申で奈良は目安通り40円で改定額は936円。これに対し奈労連と「ならコープ労組」が異議申し立てを行った。物価高騰で家計が厳しく締め付けられる中、今回の引き上げ水準は、低率といわざるを得ない。最低賃金の引き上げで、賃金の底上げにつなげることこそ救済の鍵。低い賃金額では働き手の流出にも解決の糸口が見えない。

主張 【1面】

今、そこにある核戦争の危機【2面】

被爆者とともに核兵器のない平和な世界を
原水爆禁止2023年世界大会（広島8/4-6・長崎8/7-9）

広島の世界大会に若手中心で11人参加

長崎の世界大会には奈良県代表団として19人が参加。うち12人が20代。広島には、ならコープ労組の青年らが参加。「核兵器はいらない」「敵基地攻撃の能力の保有・軍事費倍増などに反対」と、被爆者とともに新しい未来を切り開こうと意思統一する大会となった。

「今、どうすれば戦争を止められるかー安斎育郎の『ウクライナ戦争論』講演と交流会」

また、8/24には奈良県教育会館にて24日行動実行委員会主催の「今、どうすれば戦争を止められるかー安斎育郎の『ウクライナ戦争論』講演と交流会」が開催された。松本俊一実行委員長（奈労連議長）が「行動を重ねてきたが、今、私たちに何ができるか、何をすべきかを含めて学習し、深めるために講師をお願いした」と挨拶した。安斎さんは質問にも答えつつ、2時間にわたり『戦争論』を話した。資料を示しながら「情報の真偽をよく見極め、懐疑心をもって行動を」と強調した。会場には113人が参加し、ズームでの参加も。多様な質問や意見が多く出された。

第27回奈労連・一般労組総会（8/5 県教育会館）【3面】

不当解雇や賃金未払い、パワハラとたたかって解決

第27回奈労連・一般労組総会

奈労連・一般労組（井ノ尾寛利委員長）は、第27回総会を開催。参加組合員が交流で激励しあい、引き続き仲間を増やそうと新方針を確認した。 「再雇用の条件について団体交渉を要求したところ解雇された。労働委員会に申し立てて解決した」「パワハラを受けて精神疾患で休職していたが、奈労連に加入して元気になり、職場復帰できた」などの報告があった。 竹末和美書記長は「それぞれ苦しいたたかいを乗り越えてがんばってきた。みんなと話をする中で一人ではないこと、地域の組合にはだれでも加入でき奈労連・全労連という仲間がいるからこそ頑張ってこられた。組合に加入して団体交渉権が保障される。引き続いて加入する仲間を広げよう」と呼びかけた。 また、総会では「年金のおはなし」をテーマに年金者組合奈良県本部の加藤勇書記長が特別報告をし、参加者の質問に答えた。

判断と行動が命を救うー夏休み お天気フェアー【4面】

奈良地方気象台

　

コロナ禍で一時中断していたが、奈良地方気象台で「情報判断と行動が命を救う」をテーマに『お天気フェア』が開催された。会場スタッフや責任者が丁寧に説明。「数年前まで、奈良でも夏は暑くても32度まで、今では37〜38度にも」と最近の気象現象を解説。 また、山林の表層崩壊と深層崩壊の原理も模型を使って解説。親子づれの参加者も納得している様子だった。いかに気象情報の役割が命を守ることにつながっているか、その重要性を訴えるフェアだった。